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パソコン作業で悪化する?「腱鞘炎」ってどんな病気?

2025年01月31日

腱鞘炎とは?

「腱鞘炎」はもともと、楽器を演奏する人、テニスなどのスポーツをする人など、普段指や手をよく使う人にみられる症状でした。ところが最近、職業や年齢などにかかわらず、一般の人にも急増しています。その最大の原因が、パソコンです。指や手首の関節付近がこわばり、指を伸ばしにくくなったり、ものをつかもうとしたときに痛みが走ったりし、初めて腱鞘炎に気付く人が少なくありません。では、手のこわばりや痛みは、なぜ起こるのでしょうか?

腱鞘炎の原因や予防法などを詳しくお教えしていきます!

腱鞘とは、骨と筋肉をつないでいる腱を包み、腱が滑らかに動くよう支える滑車のような働きをする組織です。腱鞘炎とは、この腱鞘と腱がこすれ合って炎症を起こす病気です。

腱鞘炎がつらい…

腱鞘炎になると、指の付け根などに痛みや腫れが起こります。近年スマートフォン(スマホ)の長時間利用など指の使い過ぎにより「ドケルバン病」といった腱鞘炎や、指の曲げ伸ばしの際に引っ掛かる「ばね指」といった症状が増えています。手首に負担がかかりやすい子育て中の人や、スポーツやキーボード操作などで指をよく使う職業の人などもなりやすいといわれます。

主に親指の使い過ぎで起こる「ドケルバン病」(狭窄性腱鞘炎)

ドケルバン病は、親指を伸ばしたり広げたりする働きをする腱が、それらを包んでいる腱鞘との間に炎症を起こして発症する腱鞘炎です。手の甲に腫れや痛みが起こり、また親指を曲げたり広げたりすると、手首が痛みます。スマホの長時間使用でも起こることから、俗に「テキストサム損傷(text thumb injury)」とインターネット上などで呼称されたこともあります。

親指だけではない?「ばね指」(弾発指)

ばね指は、指の曲げ伸ばしの際にばねのような引っ掛かりが生じる「ばね現象」と呼ばれる症状です。指の曲げ伸ばしをするための腱と、腱の浮き上がりを押さえるトンネル状の「靭帯性腱鞘」の間で炎症が起こって発症する腱鞘炎の症状で、手のひら側の親指や人差し指、中指の付け根などが痛むことがあります。

腱鞘炎を起こしやすい人は?

腱鞘炎は指の使い過ぎで起こることから、パソコンのキーボードやマウスなどで反復的な操作をしたり、スマホを長時間操作する人、ピアノなど指を多く使う楽器を演奏する人、グリップやボールなどを握るようなスポーツをする人などに多くみられます。また、更年期の女性や妊産婦にも多いことが知られています。女性ホルモンの分泌に関連すると考えられています。

スマホを使うとなぜ腱鞘炎になるの?

片手の親指ばかりを使うスマホの操作を、つい夢中になって長時間続けてしまうと、親指が酷使され、腱鞘炎の原因になりがちです。無理な姿勢で操作を続ければ、手首を伸ばす筋肉に負担がかかって肘が痛んだり、手指がしびれたりすることもあります。また、前かがみや猫背の姿勢で小さなスマホ画面を長時間のぞきこんでいると、肩甲骨の間にある筋肉が収縮状態を続けて肩こりや首こりになる原因にもなります。さらに画面を見続けていると、眼精疲労やドライアイにもなりやすくなります。こうした症状は、インターネット上などで俗にスマホ肘、スマホ首、スマホ老眼などとも表現されているようですが、それだけ気になっている人が多いのかもしれません。体の負担になるほど使い過ぎないよう、気を付けたいものですね。

医療機関での受診をおすすめする場合とセルフケアできる場合

指の付け根や手首などに痛みを感じたり、曲げ伸ばしに不便を感じたりしても、症状が軽ければしばらくは様子を見たいと考える人も多いでしょう。医療機関で受診した方が良い場合の症状や市販薬でセルフケアできる場合の薬の選び方などについてお教えします。

医療機関(病院)での受診をおすすめする場合

腱鞘炎は整形外科で診療しています。特に手外科が専門です。治療は、湿布などの外用鎮痛消炎薬を使ったり、ギプスで固定したりして、原因となった使い過ぎを防ぎ安静を保つ保存療法が中心です。炎症を抑えるステロイド注射を行うこともあります。保存療法を数ヶ月続けても改善しなかったり、再発したりする場合は、日帰りでできる手術もあります。

下記に当てはまる場合は受診しましょう。

・痛みが2週間以上続いている
・痛みが広範囲に広がっている
・痛みや腫れ、熱っぽさが強い
・関節の変形がある
・痙攣するような痛みが何度か起こる

・曲げ伸ばしをしなくても痛みが強い
・スポーツなどをしているときに突然痛くなった
 (外傷が疑われるため)
・下痢や脈の乱れなどがある
・リウマチなどの持病がある
・市販薬を5~6日使用してもよくならない

市販薬等でセルフケアできる場合

持病がなく、痛みや腫れが強くない場合は、セルフケアで様子をみてみましょう。薬局の店頭でどこがどのように痛むのかを伝え、痛む部位や症状に合わせた薬を選びましょう。外用鎮痛消炎薬には、湿布剤やテープ剤といった貼るタイプのほか、ローション剤・クリーム剤やゲル剤といった塗タイプがあります。テープ剤:薄く伸縮性にすぐれているので、関節などの可動部位への使用におすすめです。湿布剤:水分を多く含み冷感を与えるので、熱感を伴う症状のときにおすすめです。ローション剤・クリーム剤・ゲル剤:湿布やテープ剤が貼りにくい部位(手・指先等)への使用がおすすめです。

大事なのは・・・腱鞘炎を予防すること!

腱鞘炎を予防するためには、まずは手や指を使い過ぎないことが大切です。それでも、育児や仕事などでどうしても使わなければならない場合もありますよね。腱鞘炎になりにくいような日常生活での工夫をご紹介します。

パソコンやスマホ操作での工夫

時々休憩をはさんでストレッチをするなど、長時間の継続的な作業はなるべく避けましょう。キーボードを打ったりマウスを操作する際の手首の負担を軽減するクッション、手首を固定するサポーターなどのグッズを活用するのもよいでしょう。スマホは片手だけで操作せず両手を使うなど、一部分に負担が偏る動作を続けない工夫をしましょう。

産後の子育てでの工夫

産後の女性は、腱鞘炎になりやすいことが知られています。抱っこやおむつ替えなど赤ちゃんのお世話で休まず手指を使いがちになるので、家族と分担したり、手首に負担のかかりにくい抱っこの姿勢などを工夫するとよいでしょう。

スポーツでの工夫

適切でないグリップやボールの握り方、フォームのまま練習を続けたりすると、手指に過度な負担がかかり腱鞘炎につながることがあります。正しいフォームを心がけましょう。

指や手首の腱鞘炎は、使いすぎによって起こります。一度起こると治るのに時間がかかるので、指や手首にこわばりや違和感をおぼえたら、早めに予防すること、そしてもし症状が出た場合は放置しないできちんとケアをし、悪化させないことが大切です!

 

 

 

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